狩猟記 巻き猟狩り#3

Season 2 (2018)


今回で、今シーズンの狩猟は4回目。昨シーズンがたったの4回だったのに比べると、かなりの出猟数になりますね。昨シーズンは2月中旬から狩猟デビューしましたので…

現在の私の狩猟スタイルは、日曜日がグループで行う『巻き猟』で、平日は有給を取り『単独忍び猟』を行うという感じです。憧れの狩猟スタイルである『単独忍び猟』はまだ1回しか行えておりませんが、『巻き狩り』で鹿を3頭仕留めることができましたし概ねは満足しています。

この割合でいくと、圧倒的に『巻き狩り』記事が多くなるのですが、徐々に『単独忍び猟』の記事もアップしていきたいと思います。しかしながら今回も『巻き狩り』記事です。

Hunting Diary
1R目
今回は伝家の宝刀鹿笛の実践は行わず、通常通りの集合場所にまっすぐ向かいました。といっても、集合時間よりはかなり早く到着です。でも、いるんですよね既に…先輩方が。

ということで到着後はいつものように談笑から始まります。この時間かなり好きです。年齢関係なく狩猟や猟銃の事について会話ができますからね。最高の時間と言っても過言ではありません。

その後、しばらくして『巻き狩り』の主役である猟犬が到着しました。この辺から皆さんスイッチが入って、狩猟モードになっていきます。いつものようにグループのリーダー格の方々が集まり、作戦会議が始まります。私も少し離れて作戦を聴きますが、まだいまいち独特の呼び名で呼ばれる狩猟ポイントがわかりませんw。早く覚えないといけませんね。

ほどなくして、各自の持ち場が指示され、それぞれのポイントに散ります。私が指示されたのは、いつものように山の尾根。前回鹿を2頭仕留めた所です。

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狩猟記 巻き狩り #2

私的には非常に験が良い場所ということになります。ただし、尾根ですので皆さんに迷惑が掛からないように急いで山を登ります。途中まで一緒に登っていた方に無線での連絡をお願いし、尾根まで行き『待ち』につきました。一呼吸いれ、心拍数を下げます。

そして、鹿が通りそうな所を観察します。この時、鹿の視線に合わせるため、少ししゃがみながら観察すると鹿が通りそうな所を捜せるのではないかと考えています。これは確証はなく、あくまでも個人的な見解です。

ただ、獲物の気持ちになって罠を仕掛けるといいというような言葉をよく聞きます。これは銃猟でも同じではないかと。猿のように木を伝うわけではなく、地面を走るのですから。通りやすい所を判断して逃げるはずです。

観察によりある程度の目星をつけたら、鹿の逃走経路をイメージし、次は射撃イメージトレーニングを行います。これは私的にはかなり大事だと思います。人間の運動の原理は、実際の運動の前に運動イメージが想起され次に実際の運動が実施されますから。冷静に鹿の動きを分析するためにも必ず行うようにしています。

ここまでは私の『待ち』におけるルーチンとなっています。そして、あとはひたすら息を殺し待ちます。それが仕事です。殺気を消し姿を消さないと獲物はこちらに逃げてこない。もちろん科学的な裏付けがあるわけではないのですが、経験値が少しばかり増した今ならわかるような気がします。

しばらく待機していると、猟犬の鳴き声が聞こえてきました。犬が吠えるということは、鹿がいるということです。しかも鳴き声が近づいてきます!これはもしやと思い、集中します。すると、銃声が聞こえてきました。仕留めたのか?と考えていましたが、その後また違う場所から銃声が。どうやらまだ仕留めていない様子です。

その後、猟犬の鳴き声は聞こえなくなり森に静寂が戻ります。どうやら鹿はまだ逃げている様子。そのうちに、遠くの方(といってもどの辺りかは正確には分かりません)から銃声が聞こえました。さすがに仕留めただろうと思っていたら、一度『待ち』をとくように指示があったようです。

これまでは運良く私が『待ち』をしているポイントに鹿が逃げてきてくれましたが、今回の1R目は鹿の姿も見れませんでした。まあこれはしょうがないですね。これも『巻き猟』です。もちろん自分で仕留めた方が遙かに喜びは大きいですが、グループで仕留められたならそれはそれで嬉しいものです。

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スリリングな展開に...
合流した先輩に聞くと、やはり鹿を一頭仕留めたらしく解体場所に集合となりました。先輩の車に乗車させていただき、解体場へ向かう途中無線が入りました。どうやら他の猟犬がまだ鹿を追っているそうです。各メンバーに指示が飛びます。急いでUターンし、指示のあった場所へ向かいます。先輩に指示されたポイントで『待ち』につこうかとしていたとき、さらに無線が飛び、またまた違う場所に向かうように指示がでました。

急いでその場所へ向かいます。そして、山の中へ入ります。このとき、割と多くのメンバーが同時に山にはいりました。つまりメンバーが近くにいるということです。これは本当に注意しないと事故になりかねません。このような経験はもちろん初めてです。正直少し、恐怖を感じました。左右前後あらゆる所に気を配ります。私的には鹿よりも人に気を配っていました。

結局、鹿は猟犬を巻いたみたいで、また集合となりました...まるで鬼ごっこですね。いい経験をさせていただきました。

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2R目

昼食を終え、2R目が始まります。もちろん私はお約束のように尾根に向かいます。途中、フィールドサインを探しながら頂上を目指します。前回は結構猪が掘り起こした後があったんですが、今回はあまりありませんでした。猟期になり人が山に入るようになって、逃げたのかもしれません。

そして、『待ち』のポイントにつき、いつものルーチンを行います。まずは視線を低くし、鹿の逃走経路のイメージ。次に射撃のイメージトレーニングですね。そして『待つ』。ただし、今回は風が強く非常に体が冷えます。特に下から吹き上げてくる風が容赦なく体温を奪います。木の陰に避難しましたが、効果はわずかでした。それでもひたすら待機。

結構体が冷えてしまったため、挙銃動作もなんか鈍い感じが...これはいざとなったらイメージ通りに撃てないかもと焦ります。しかしながら体温を上げるために動き回るわけにもいかず...やはり堪え忍ぶしかありません(涙)。結局、鹿は現れず何の気配も感じずに終猟となりました。この日は一度も鹿を見ることが出来ませんでした。残念。残念ですが、これも狩猟ですね。最近調子よく獲物を仕留めていたので、少し欲が出ていたかもしれません。まずは無事に終猟できたことに感謝しないといけませんね。

下山途中に小さな沢があったので、少しのぞいてみると、鹿の足跡が何個もありました。やはり鹿はかなりいる様子。今回は鹿の勝ちということですね。気になったのは同じ沢でも足跡がある所と無い所があるんですよね。水が飲みやすい場所を選んでいるのか?はたまた寝屋から通りやすい道を選んできているのか?気になりますね。こういうのが分かると、『単独忍び猟』のときに役立ちそうです。勉強あるのみです。

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まとめ
下山後は肉をおすそ分けしていただき、解散となりました。今回は残念ながら獲物を見ることが出来ませんでした。今までが運が良すぎたのでしょう。次に期待したいと思います。次はいよいよ『単独忍び猟2』を予定しています。楽しみです。またその様子を記事にしたいと思います。それではまた。

本日の猟果
0頭