狩猟記 巻き狩り #4

Season 2 (2018)


今シーズン4回目の『巻き狩り』に参加してきました。運も手伝ってか、これまでに『巻き狩り』で3頭の鹿を仕留めることができました。非常にありがたいですね。実際に仕留めることができると、狩猟が一段と好きになります。

一段と好きになった狩猟も今回で年内の『巻き狩り』は終了となります。できればもう一頭は仕留めたいと思い、年内最後の『巻き猟』に臨みましたが…という記事です。
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Hunting Diary
いきなりチャンス到来!
この日は振替休日ということもあり、集まったメンバーの数はいつもより少なめ。こればっかりはしょうがないですね。人数が少ないと持ち場が変更になったりするのですが、私はいつも尾根付近で“待ち”をするので基本的には特に変わりません。

ただ、メンバーが少ないということはそれだけ穴ができるため、逃げられる可能性は高くなると思います。つまり、鹿や猪を見たら必ず仕留めないといけません!まさに「1 shot 1kill」です。腕はありませんが腕が鳴りますねw。

いつものように集合し、いつものように会議が始まります。その後指示された持ち場へ解散します。そして私はいつものように尾根が持ち場です。

急登を登り持ち場につき、いつものルーチンを行います。イメージトレーニングですね。鹿くらいの目線まで体を低くし、どこを通るのか、そして相棒のウリカを構え鹿の動きをイメージしながら動かすといった感じです。そしてその後装弾を装填し、息を殺し待ちます。

しかし、この日は山の斜面に沿って平地から吹き上げてくる風が非常に強く、音も聞こえずさらに体感温度がとても低く感じられ、一言でいうと“辛い”待ちでした…

そして私はあろうことか、陽が当たり風の当たらない場所、尾根の反対側に避難し“待ち”をすることにしました…これが最大のミスでしたね。
犬はすでに入っているようでしたが、鳴き声も聞こえなかったため油断して陽に当たり「今日も鹿はこないのかな~」とか考えていました。

そして偶然後ろを振り返ると、まだ若い雄鹿(角が枝分かれしていませんでした)が尾根の反対側を横に走っていくのが見えました。まさかの状態に驚きましたが、急いで銃を構えます。そして引き金を引きました。手ごたえもなく普通に走り去る鹿…
まだ間に合うと思い、もう一発撃ちます。しかしこれも当たらず…元気に走り去っていく鹿を見送りました。

その後下の方の“待ち”でも銃声が聞こえてきましたが、結局逃げられたようです。これまで調子よく動く鹿を仕留められていたので、今回の件は落ち込みましたね…完全に自分の油断が招いたものなんで余計。

射撃フォームも頬付けだけでなく肩付けも甘く、当たるわけないといった感じの状態でした。当たり前ですがまだまだです。少し調子に乗っていたかもしれません。猛省して次に臨まなければと強く決意したある寒い日でした。

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2R目

2発も撃って外すという失態後ですので、自ずと気合が入ります。今回私に割り振られた持ち場は…もちろん尾根。完全にグループ内では登山部隊隊長となっていますw。グループの皆さんは尾根まで登るのは疲れるという理由から嫌がりますが、私としてはこれは全く苦ではなく、むしろ山を登れるので楽しく感じています。

しかも今回の持ち場は初めての所ですので、余計楽しみですね。前回私が参加していないときに鹿が出たとの情報もあります。いい持ち場に割り振ってもらえました。役得です。

ただし、2R目はあまり猟犬が反応しなかったらしく、まったく動きがありません。どうやら前日に鹿を解体した場所についてしまったらしいです。解体しているなら臭いなどはかなりあるでしょうからね。こればっかりはしょうがないですね。

ということで、“待ち”を一旦とき、集合することになりました。

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3R目
3R目はいつもと違う場所で『巻き猟』を行うことになりました。もちろん私に割り振られた持ち場は尾根。これからもずっとそうだと思います。またまた初めての持ち場になりますので楽しみです。登っている途中のフィールドサインの確認とかが非常に楽しいんですよね。獣道探したりとか。

そして尾根に到着し、周辺の環境を注意深く分析し、いつものルーチンを行います。そして待ちます。それが仕事です。今度はととにかく集中します。しかし…ここも下から吹き上げてくる風がとにかく寒い。気温自体はそこまで低くないのですが、風は本当に容赦なく体温を奪っていきます。登山の時や『単独忍び猟』の時は、動いているので気温が低くてもそれほど寒さは感じません。しかしながら動かずに待機している『巻き猟』の場合、この寒さが最も辛いところですね。しかも尾根まで登るときは少し汗ばむくらいですので、余計に冷えてしまいす。

寒さに凍え耐え忍んでいると、犬の鳴く声がかすかに聞こえてきました。どうやらこちらに向かってきている様子。これはチャンス到来か?期待に胸が高鳴ります。集中して待ちますが、一向に犬の鳴き声が近づいてきません。と思っていると聞こえなくなりました...違う方向へ行ってしまったみたいですね。

結局そのまま何も捕れずに“待ち”を解除し、集合となりました。下山中に猪のヌタ場と思われる場所を発見しました。3R目の山は広葉樹やシダ植物が多いため、猪ももしかしたらいるのかもしれませんね。ヌタ場らしき水たまりの周辺には足跡もありました。こういう発見は嬉しいですね。貴重なデータです。

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最終R
昼食後に最終Rのミーティングが始まりました。最終Rは猪が多く生息する山に入るそうです。数年前までは割と入っていた山らしいですが、猟犬が猪に切られてからは入ってなかったそうです。これまでは鹿中心でしたので、本格的に猪を狩りに行くのは初めてです。非常に楽しみです。

今回は下から犬を放すのではなく、上から放すそうで、私の持ち場は尾根ではなく、山の中腹あたりになりました。初めて入る山、緊張感があります。そして猪が好きそうなシダ植物が多く自生しています。陽も傾き始めているため、山の中は少し暗くなってきています。

グループの会長に注意されたのは、猪は鹿と違って向かってくる可能性もあるので無理しなくてもいいという事でした。そういう話はよく聞きますし、YouTubeでもそのような動画は見ますのでさらに緊張感が高まります。しかし恐怖心よりは仕留めたいという気持ちの方が遙かに強いので、むしろ楽しみです。

そして放たれる犬たち。動きがどうなっているかはわかりませんが、鳴き声などを聞き漏らさないように聴覚に集中します。辺りは静寂に包まれていますが、近くの沢を流れる水の音だけが聞こえてきます。

しばらく待ちましたが、犬がどうやら鹿の方についたようでまったく別の方向に移動したみたいです...結局そのまま“待ち”を解除し、いつもの場所に集合となりました。猪見たかったですね。年内最後の『巻き猟』は何も捕れず終猟となりました。やはり私のミスショットが響きましたね...すいません。

その後集合場所に一旦集合し、グループの皆さんに挨拶をしました。そして解散。次会うのは来年です。といっても2週間後くらいですので、いつもとあまり変わらないんですけどねw。

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まとめ
残念ながら今回は何も仕留めることはできませんでした。年内の『巻き猟』はこれで終了です。私としては年内だけで4回参加でき、そのうちの2回で3頭の鹿を仕留めることが出来たので、概ね満足しています。今回仕留められていればさらに満足度は上がったでしょう。すべては自分の射撃技術が低いのが原因...練習しないといけませんね。

あと油断大敵です。よっぽど生理現象で仕方ない時を除けば、常に集中しておかないといけません。今回も多くの事を学びました。何としても次にいかしたいと思います。そうしないと成長できませんからね。『巻き猟』はこれで年内終了ですが、もしかしたらもう一度年内に出猟できるかもしれません。もちろん『単独忍び猟』です。出猟したらまた記事にしたいと思います。それではまた。