狩猟記 in北海道 #2

Season 3 (2019)


今回も前回に続き、北海道編です。初の猟銃を所持しての空港入りからの荷物検査。いろいろありましたが、無事飛行機に乗り込むことができました。約3時間のフライトを経て、舞い降りたのは「新千歳空港」。いよいよ北海道での狩猟が始まります!

前回の記事はこちら☞

狩猟記 in北海道 #1

Hunting Diary
猟場へ

「新千歳空港」に到着後、通常の荷物をコンベアで受け取ります。私の場合はガンケースですね。そして、その後航空会社の受付に行き、直接猟銃を受け取ります。本人確認後、すでに用意されていたジュラルミンケースから相棒が姿を現します。周りの目をきにしながらガンケースに相棒をしまいます。

そして、何事もなかったように空港内を移動してエントランスへ。先にフェリーで北海道へ向かった仲間が迎えに来てくれますので、連絡をエントランスで待ちます。少しすると連絡が入りました。待ち合わせ場所まで向かいます。この時間はすでに夜のため人も少なく助かります。別に悪い事しているというわけじゃないんですが...どうしても気になりますw。

車に相棒と荷物を詰め込み、猟場に向かいます。ここからは移動時間がとても長い。さすが北海道。スケールが違います。ナビの到着予想時間では、猟場にはAM5時過ぎに到着する予定。使用しているアプリでは、日の出は5時40過ぎくらい。準備してそのまま猟ができるかもしれないと心が躍ります。

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猟場に到着

実は運転を仲間に任せておいて申し訳ないのですが、私体調が少し悪くボーッとしておりました。昨年も先輩方と来た仲間の案内で、いつもの猟場付近に来ると...同乗していた北海道初上陸の仲間(ちなみにここでいう仲間とは、私含め3名です。いわゆる若手です)が声をあげます。「めちゃくちゃ鹿がいる!」その声でボーッとしていた私も一気に覚醒しました。

牧草地のような開けた場所に鹿の群れがいます。まさに“群れ”です。うっすらと明るくなり始めているおかげもあり、肉眼でもはっきりとその姿を捉えることが出来ます。大きい群れで20〜30頭はいたのではないでしょうか。あとはまばらに食事している鹿が。そして、ゆっくりと歩を進め、夜の勤めを終え近くにある森に戻っていっているような感じです。

遠くからもわかる雄鹿の大きさ。知識は頭にいれていたものの、実際に目の当たりにする姿は別物でした。体も大きいですが、何よりも角の大きさが目立ちます。急いで用意していた単眼鏡でその姿を追います。私の単眼鏡は7倍程度の倍率ですが、姿を捉えるには十分です。でかい!

ただですね。距離があるので私の相棒(仲間もですが)では有効射程距離的に無理とすぐわかります。毎年猟に来ている先輩方はライフルかハーフライフルを所持しています。スムースボアのウリカでは厳しい距離です。昨年参加した仲間も、昨年は一発も撃っていないと言っておりました...

そこで、3人で作戦会議を開き、ゆっくりと車で鹿の群れに近づくことにしました。しかし、ゆっくりと車に近づいても、一定の距離になると鹿達は離れていきます。そしてまた車で近づいていく...この一進一退の攻防w。そうこうしているうちに完全に日の出です。鹿達はほとんどが森の中へ消えていきました。わずかに数頭まだ呑気に草を食している雌鹿のグループがいます。そのグループに狙いを定め、またまた懲りずに車でゆっくりゆっくりと近づいていきます。歩いて行けよと思われるかもしれませんが、結構距離があるんですよ。さすが北海道。

そして、狙いを定めたグループに近づいていくと、こちらに気付いた雌鹿のグループは猛ダッシュで森の中へ...見事にすべての鹿を無事に森の中へ誘導しましたw。しかし、初めて見る蝦夷鹿。一気にテンションが上がりました。

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チャンス到来

その後、昨年も回ったという猟場を3人で回ることにしました。なんというかですね、もう夕方まで鹿には遭遇しないだろうな〜とか思っていたのですが、車で回っていると、どこにでもいるんですよね鹿。え、こんな所にも!って感じで。すでにこれまでの『単独忍び猟』『巻き狩り』で見た鹿の数をはるかに上回る鹿に遭遇しています。

おおかた猟場にしているポイントを回ってから、森へと続く細い道に入っていきます。もちろん狩猟可能区域です。すると2頭の雌鹿が車の前を横切りました。しかも横切った後に、止まってこちらを見ています。鹿によくある光景ですねw。まさに鹿の“習性”なのでしょう。遺伝子に深く刻み込まれているのではないでしょうか。

ゆっくりと車を降りて、相棒のウリカに装弾を装填し、狙います。距離は20mくらいです。この距離ならヘッドショットいけるな〜と欲を出し、頭に照準を合わせて引き金を引きます。すると、装弾は頭の上を越えていきます。一瞬頭の毛が毛羽立つのを確認しました。しかし、鹿は元気です。「まさか、この距離で!」自分自身信じられませんが、銃声に驚いた鹿は猛ダッシュで走り去っていきました...

なんということだ。この距離で外すとは...落ち込む私。この広大な猟場でこんなチャンスは滅多に無いと思われます。実際昨年は無かったようですし。鹿はたくさんいますが、何分距離があるため完全に有効射程距離外なんですよね。私自身、今回の北海道への出猟は、ボルトアクションのハーフライフルを手に入れるための実績造り的なものが主な目的です。1発も撃つ事はないだろうと勝手に思っていました。そして千載一遇のチャンスを無駄にしてしまいました...

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まとめ
という感じで、初日午前中の猟は私のミスで終猟となりました。非常に悔やまれるミスですが、ここは焦ってもしょうがないので、またチャンスが来るのを待つしかないですね。宿泊先のホテルで頭を冷やして外した原因を分析するのが1番です。しかし、北海道。本当に景色が雄大です。これまで毎年仕事で札幌には行っていましたが、まったく異なります(当たりまえですがw)。来てよかった。本当にそう思いました。次回も北海道編です。それではまた。