こんにちはBorkです。今回は前回の続きということになりますが、猟期前の学習として鹿の生態について少しばかり勉強してみました。やはり獲物について知れば知るほど仕留める確率は高くなりますからね。
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私の好きな漫画「ゴールデンカムイ」の登場人物、悪魔の熊撃ちとして冬眠中の熊も魘される「二瓶鉄造」の名言に次のような言葉があります。
「個性と習性は別だ...習性を知り尽くせばこちらの有利に働く」
これはヒグマを狩るときの言葉ですが、確かにその通りだと思います。鹿も一体一体にもちろん個性はあると思いますが、必ずその動物には“習性”がある。それを知り尽くし利用することが猟果に繋がるというわけですね。勉強になります!
特に今回は鹿の習性を利用して獲物をおびき寄せ、猟銃で仕留める『コール猟』ですから。学習しておいて損なことは絶対に無いと思います。おそらく...
ということで、知られざる鹿の生態に迫りたいと思います(どこまで迫れているかはわかりません)。
出典:集英社
しかし、鹿も一年中ナワバリを主張しているのではなく、やはり鹿にとって最も重要な「繁殖期」がそのピークということです。この「繁殖期」ですが、これまでの調査によると大体9月〜11月となっています。つまりこの時期に鹿笛を吹くとナワバリを主張しているナワバリ・オスが自分のナワバリを侵略されたと思い、戦いにやってくるわけです。まさに“習性”です。ということは、やはり鹿笛をちゃんと吹けないといけませんねw。
ちなみにナワバリ・オスになれるのは、数いる雄鹿の中でもほんの一握り。7・8歳の壮年期の雄みたいですね。身体も大きく、角も立派になり、戦える雄です。鹿笛に寄ってくるのもこのたくましい雄鹿ですね。
雄鹿の出す鳴き声は繁殖期の厳しい競争が起こる時期に集中しており、大きく2つに分けられます。“moan”と呼ばれるナワバリ・オスだけが出す200m位まで届く鳴き声と、“howl”と呼ばれる1kmくらいまで届く鳴き声です。“moan”は雄や雌に向かって発生され、また他の個体が発する“moan”や“howl”に反応して出されます。一方で“howl”は誰が発生しているのかという個体情報を周囲に伝えていると考えられていますが、闘争力も表現されている可能性も示唆されています。
このうち研究が進んでいる“howl”に注目すると、ナワバリを確率する発情期前半には音節数が多く(約4.2音節)、発情期後半には音節数が若干減り(約3.0音節)となっていきます。
ただし、11月15日の狩猟解禁日ではニホンジカの繁殖期も終わりを迎えつつあり、繁殖期前半に比べれば鹿笛に対する反応もあまりよろしくないのかもしれません。あと、真似をするべき音声も時期から考えるにどちらかというと“moan”よりも“howl”なのかなと思います。今回学習した結果から、11月中旬から長めに見て12月末くらいまで『コール猟』を行うならば、前回の記事で紹介したCarlton’s Calls.の鹿笛のうち、大きい方(LONG RANGER)を使用し、音節は少なめにし大きな音で自分の存在をアピールするようにすれば、もしかしたら雄鹿が出てきてくれるのかもしれません。が、その前に雄鹿の鳴き声に似ていないと意味が無いので、まずは雄鹿の鳴き声が真似できるように鹿笛練習あるのみですねw。
今回の猟期前学習で二瓶鉄造のように獲物の“習性”を知り尽くしたわけではありませんが、少し鹿の生態について知ることが出来ました。これからも継続して調べていきたいと思います。実際の『コール猟』の結果については、いつか報告させていただきます。お楽しみに!(私が1番楽しみです)それではまた。