『単独忍び猟』もついに4回目となりました。いまだに猟果は“0”… これまでの出猟は全て獲物である鹿とは出会っていますが、先に気気付かれてしまい逃げられる始末(涙)。今回こそはと意気込みまた山に入りました。結果は如何に?
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次に歩を止めたら周辺をよく観察し獲物がいないか否か確認する。もちろん見つけられるかどうかはわかりません。わかりませんが、実践してみることにしました。
上記の2点です。当たり前のことだとは思いますが、当たり前のことをいかに当たり前にやれるかどうかが猟果を得られるか否かの分水嶺かと思います。実践してまた検証の繰り返しで数少ない出猟から学んでいきたいと思います。
今回の猟場は猪が多いとされている山です。もちろん初めて入る山です。緊張しますね。天候は晴天。気温も特別低くなく絶好の狩猟日よりです。そして日の出時刻を確認し、期待に胸膨らませまだ暗闇が支配する山に入ります。辺りは静寂に包まれています。初めて入る山ですので、自ずと歩みもゆっくりになります。そして時々立ち止まり辺りを観察、この繰り返しで歩を進めていきます。
この日晴天ではありますが、風が強く、風音と木々がこすれる音が耳に入り、他の音はほとんどかき消されていました…獲物の足音が聞こえないので視覚を頼りにしないといけません。逆に言えば、それは相手も同じ。こちらの足音もそれほど聞こえないのではないか?と考えました。
そこで、風が吹いている時のみ歩を進める事にしました。吹いていない時は歩みを止め、観察。この繰り返しで山の奥に分け入っていきます。徐々に増えていく糞や足跡などのフィールドサイン。相手の土俵に上がりつつあることがわかります。
そして山の上の方に林道があることを確認しました。林道を横切らないとさらに奥へは行けないため、一度林道に上がります。車のタイヤ跡もなく使われていないような林道でした。林道からさらに奥へ行くために、登りやすそうな場所を探します。そして丁度いい所を見つけ、登ろうとしたその時…
気持ちを切り替えて山を登っていきます。ここで獲物を逃がし焦る気持ちを落ち着かせるために、立ち止まりスマホでこれまで自分が歩いてきたルートを確認します。そしてまた風が吹いている時のみ歩を進めていきます。
特に行先を決めていなかったため、どこまで行くか考えながらゆっくりと歩を進めていると少し開けた場所が見えてきました。とりあえずそこまで行き少し休憩する事にしました。
木々の間を抜け開けた場所までたどり着きふと横を見ると…猪が土を掘り起こしている姿が視界に入りました!一瞬我が目を疑い視点の先にある対象物を猪と脳が認識するまでに少し時間がかかりました。距離はおそらく20m。絶好のチャンスとウリカを構え装弾を装填しようとショットシェルポーチから装弾を取り出します。その時猪がこちらに気づき目と目が合います。そして一目散に逃げだす猪、遠ざかる姿。肩付け頬付けを確認し照星に猪を捉えようとした時には、すでに30mは離れていました。
一発目を発砲します。中ったように見えましたが、まだ元気に走り続けています、急いで2発目を装填し発砲。外します。そしてすでに50mは離れていたと思いますが、まっすぐ走行していったため3発目を発砲。しかし、中らずにそのまま逃げていきました。
急いで猪がいた周辺まで行き、血痕などがないか確認します。しかし無い…あったのは血痕ではなく、むしり取られた毛の塊り。おそらく頭部か肩部あたりの毛かと思います。その周辺を狙いましたので。またとない絶好のチャンスを棒に振ってしまいました。
再び訪れる落胆…
今回、歩き方やそれに伴う周辺の観察という点に注意し猟に臨みました。結果鹿1頭と猪1頭に遭遇しました。鹿は先に発見され逃げられましたが、猪には気付かれずに近くまで寄ることができました。私としては大きな収穫です。そして外しましたが3発発砲。ここからは単純に銃の腕ですが…少し前進したのではないかと思います。『単独忍び猟』では初の発砲です。無茶な発砲ではなく、獲物との距離、バックストップの有無など発砲条件が整った上です。初めて相手の土俵に上がった気がしました。
今回で4回目の『単独忍び猟』ですが、少し分かってきたことがあります。それを整理し、次回また実践し検証してみたいと思います。猟期(当方の県は大物に限り3月15日まで)も残り僅かとなってきました。なんとか『単独忍び猟』で獲物を仕留めたいと思います。それではまた。
前回の『単独忍び猟』の反省点を踏まえ、歩き方に注意して猟に臨んだ。その結果、鹿には逃げられたが猪には有効射程範囲まで寄ることができた。そしてバックストップの確認から装弾の装填、発砲までの一連を初めて実施した。大きな進歩と思われた(あくまで個人的な見解です)。猪に初めて発砲したが、放たれた装弾は猪の頭上を越えていった。その要因として、猪は体高が鹿に比較し低い事、また今回のように距離が近い時は装弾の軌道が緩やかに上向きであることが関係していると考えられた。