今回は前回からの続きで2018シーズンの総括となります。前回の記事では主に今シーズン初めて挑戦した『単独忍び猟』と昨シーズンから行っている『巻き狩り』の比較から、「歩き方」「装備」「猟銃」がもっとも異なることを挙げました。
その中でまずは「歩き方」について私なりに経験したことから総括を行いました。振り返ってみても「歩き方」やはりとても大事なんですよね〜。そして今回は残りの「装備」と「猟銃」について、またまた私なりに経験したことかた総括を行いたいと思います。
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まずは...「鹿笛」です。
そう私の伝家の宝刀ですw。これ、何が良かったのか?そうですね〜前回の記事にあるように、私は鹿さんに先に見つけられ逃げられてしまう事がとても多かったのです。その時「ピャッ」という警戒音を発して鹿は逃げていきます。ピョンピョンと跳びはねながら山の斜面を登っていきます。まあ普通に考えたら人間の脚力じゃあ追いつけないですよね。
そこで、この鹿笛の出番なんです。試しに逃げられた際に鹿笛を吹いてみたんですよ。そうするとなぜか鹿が鳴き返してきて、それ以上逃げていかないんですよね。しばらくこの鹿笛を吹いて、そして鹿が鳴き返してというやり取りを行っていると、鹿の鳴き声が近づいてきているのがわかります。
私は『単独忍び猟』で毎回この鹿笛を使用しましたが、毎回逃げていった鹿が鳴き返してきてくれます。そして少しずつ近づいて来ます。私にもう少し忍耐力があったらもしかしたら鹿が警戒心を解いて姿を見せてくれたかもしれません。それが私には出来なかった...来シーズンへの大きな課題ですね。
購入当初は発情期の雄鹿をターゲットに鹿笛を使用する予定でした。しかしながら猟期が始まるときは発情期も後半も後半ですのであんまり使えないだろうと考えていましたが、実際使えることがよく分かりました。来シーズンはもっと効果的に使用したいと思います。
ちなみに発情期の雄鹿を狙うなら...
このような雄鹿が縄張りを主張するために剥いだ木(おそらく)を猟期前に下見で見つけておき、猟期開始とともにそこで鹿笛を吹くのが1番雄鹿を仕留められるチャンスかと思います。私も来シーズンは下見に行き、この写真のような木を見つけておきたいと思います。
次は...「単眼鏡」です。
私が購入したのは有名なSIGHTRON社製の商品です。見た目も格好いいですねw。これは猟期の途中で購入したのですが、もっと早くに購入しておけば...という装備です。
私は何度も言いますが、「歩き方」に問題がありました。そのため、山の斜面から鹿に先に気付かれてしまい「ピャッ」という警戒音を発しながら鹿に逃げられてしまう事が多かったのです。まず「歩き方」を変える事が大前提ですが、立ち止まり周囲を確認する際にこの単眼鏡で確認していれば...もしかしたら鹿を先に見つけることができていたかもしれないと考えてしまいますね。
野生の動物の擬態は素晴らしいです。私は視力には自信がありますがそれでも山の中にいる鹿を見つけるのは難しいです。特に『単独忍び猟』の場合は獲物との距離がそれなりにありますから。もちろん私自身が動いていない鹿を見慣れていないというのもあると思います。思いますが、単眼鏡があるとないとではまったく違うでしょうね。来シーズンは積極的に使用していきたいと思います。
ちなみに双眼鏡とどちらがいいのか?という話になると、おそらく双眼鏡の方が優れている点は多いかと思います。両目で観察できますしね。目の疲労も片目と両目では違うでしょう。それでも今のところまったく不便はありませんし、非常にコンパクトなので嵩張らないという点が特に気に入っています。
装備についてはこのような感じでしょうか。来シーズンも今のところもちろんフルシーズン狩猟を行う予定ですので、これらの装備を活用して猟果を挙げていきたいですね。
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現在私の相棒となっているのが...「BERETTA AL391ウリカ」です。
見た目も好みでかつ信頼性も高いBERETTAということでまったくこの相棒自体には不満はありません。ありませんが、自動銃の特徴が少しばかり『単独忍び猟』では不利に働いてしまった事がありました。
それは装弾を装填し遊底を閉鎖する際に発する甲高い金属音です。『巻き狩り』でももちろん“待ち”に着いてから装弾を装填しますが、この時はこの金属音があまり気になりませんでした。そして『単独忍び猟』の際にいつものように装弾を装填し遊底を閉鎖した瞬間、金属音が静寂を引き裂いて山の中に響き渡りました...そして逃げていく鹿達。この失敗が今も記憶に刻まれています。
途中から装弾を装填し遊底をゆっくり閉じるように工夫しました。具体的には開閉レバーに抵抗を加えながら遊底を閉鎖するということになりますが、これ銃にあまりよくないんじゃないか?と不安になるんですよね。今度銃砲店の方に聞いてみようかと思いますが。
これがボルトアクションやスライドアクション(ポンプアクション)だったら...とは考えてしまいすよね。もちろんそれぞれの猟銃に得手不得手があるため、使い分けるのがいいとは思います。でもなかなか二挺目の許可が降りない地域(私の所在地がまさにそうです...)もあります。そんな時一挺目をどうするか?と聞かれたら...やはり自動銃、そしてスライドアクション、最後にボルトアクションの順番で猟銃を奨めますかね〜。
『巻き狩り』なら間違いなく連射が可能な自動銃かスライドアクションですね。トラップやスキート射撃も出来ますからね。ボルトアクションは『単独忍び猟』しかやらないという方には奨めることができるかと。
『巻き狩り』の場合、獲物が全速力で走行しています。つまり動いている相手を撃つため、外す可能性は動いていない獲物を撃つよりははるかに高いでしょう。そのため、二の矢、三の矢を素早く撃てるというのは非常に重要です。対して『単独忍び猟』では相手に気付かれないように近寄り、静止している獲物を撃つシチュエーションが多いと思いますし、獲物との距離も『巻き狩り』よりもあるため、有効射程距離が長く、精密射撃を得意とするボルトアクションがベストでしょう。かく言う私もボルトアクションの散弾銃で『単独忍び猟』を行うのが目標ですw。
猟銃だけではなく、射撃練習も『巻き狩り』メインと『単独忍び猟』メインでは変わってくるでしょうね。『巻き狩り』の場合は、目標物が動いていくトラップもしくはスキート射撃が『単独忍び猟』は静的射撃練習で腕を磨くのがいいかと思います。
来シーズンも奇跡が起きない限りは、現在の相棒で『単独忍び猟』に出猟することになりますが、「歩き方」と「装備」で自動銃の弱点を補っていきたいと思います。それでも早くボルトアクションの散弾銃が欲しいんですけどねw。