狩猟記 単独忍び猟 #1

Season 4 (2020)


さて、今回は『単独忍び猟』の記事となります。もちろん今シーズンも『単独忍び猟』を行っていきますが、今シーズンはこれまでと気持ちが違います。なぜなら...そう今シーズンはから念願のハーフライフル「Savage212F」が相棒に加わったからです。所持するまでにかかった時間は3年間。長かった。単純に...喜びもひとしおです。
これまでは自動銃「Beretta AL391ウリカ」で『巻き猟』『単独忍び猟』を行っていました。狩猟を行うと決めた当初から、所持したい銃はボルトアクションのハーフライフルだったため、これまで以上に『単独忍び猟』を楽しめそうです。

天候
天気:晴
気温:最低気温10℃ 最高気温15℃
日の出時刻:6:41
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自動銃との違い

今シーズンから相棒に加わった「Savage212F」ですが、このような『単独忍び猟』でこそ真価を発揮するものと私は考えています。これまで使用していた自動銃との大きな違いは

  • 射撃精度
  • 有効射程距離
  • 不要な金属音がしない

などでしょうか?特に不要な金属音がしないというのは大きなアドバンテージになると考えております。自動銃ですと遊底を閉鎖する際にどうしても甲高い金属音がします。これまでもその金属音で獲物に気づかれてしまった事が数度...自宅・射撃場とボルトを閉鎖するのを練習しましたが、ほぼ金属音はしないと言ってもいいでしょう。脱包する際は割と勢いよく行うため、若干金属音はしますが(Savage212Fは排莢の制度が悪いとされています)、撃った後の事ですので特に問題はないかと思います。

そして射撃精度と有効射程距離、これは言うに及ばずかなりのアドバンテージになるでしょう。ウリカでは撃つことさえためらっていた距離でも狙う気にさせてくれるのではないかと思います。もちろん極力獲物に近づくというのが基本中の基本ですが、単純に捕獲率が上がるのは嬉しいものです。

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いざ山へ

当然の事ながら、日の出時刻より前に山に入ります。辺りは真っ暗。頼れるのは自分の視力だけです。これまで鹿との遭遇率が高かった場所を狙います。まだ暖かい時期ですが、陽が入らないこの時間帯は山の中もひんやりとしており、その冷気が自分の緊張感を高めてくれます。ゆっくりゆっくりと歩を進め、第一の目的地である沢へ向かいます。私の仮説としては、夜間人里まで降りてきている鹿がこの沢で水分補給をし、寝屋に帰宅するというものです。沢で水分補給をしている鹿は割と無防備ですので狙いやすいと考えています。

徐々に歩を進め目的地周辺まで来てから装弾を用意し、いつでも装填できる準備をしておきます。時刻もそろそろ日の出。ここまでは計算通り。しかし、目的地を少し離れた場所から観察しますが、鹿はいない...これまでのシーズンでは必ず遭遇しましたが。周囲を丁寧に観察しますが、まったく気配がありません。すでに寝屋に戻っているかもしれないと考え、昨シーズンに開拓したルートを通り尾根まで上がることにしました。

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尾根で出会ったのは
一気に尾根に上がり、鹿の寝屋があると思われるエリアまでゆっくりゆっくりと歩を進めます。時折立ち止まり単眼鏡で山の斜面を確認。鹿や猪がいるつもりで観察しないと見落としてしまいます。以前はこのあたりが非常に雑でした。少しは成長したということにしておきたいと思います。尾根が90°角度を変え少し登っているポイントまで来ました。前方の斜面でガサガサ物音がします。時折見える白い物体。これはもしやついに気づかれずに鹿に近づけたか?と思い、装弾をついに相棒に装填します。当たり前ですが、猟場では初の装填。ゆっくりとボルトを閉鎖し、さらに歩を進めていきます。

近づくにつれ、気になる点が。ガサガサは相変わらずしていますが、木の上の枝まで大きく揺れています。本当に鹿なのか?ゆっくりと相棒を据銃し、スコープから揺れている木を確認します。「う~ん。猿か」どうやら木を揺らしていたのは猿の群れでした...溜息とともに装弾をボルトから脱包します。声を出すと猿もこちらに気づき逃げていきました。その後はそのまま山を散策しましたが、鹿や猪は一切見ず。これまでは必ず一度は遭遇していたため、初めての経験です。そして記念すべき今シーズンの『単独忍び猟』は終了となりました。

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考察
反省点:過去の成功体験にとらわれ過ぎていた。猟期前の下見においても今回狙ったポイントには痕跡があまりなかったことはわかっていたが、昨シーズンまでの傾向を盲目的に信じてしまった事が原因と考えられた。過去の成功体験よりも目の前にあるデータから得られた仮説をもとに作戦を立てるべきだと思われた。

本日の猟果
獲物0 発砲0