狩猟記 鳥猟#1デビュー戦

Season 4 (2020)


今回は鳥猟です。狩猟を初めてからこれまであまりというか、ほぼ鳥猟に興味が無かった私。生意気な事を言わせていただくと「狩猟はやはり四足獣でしょ。」、ある意味偏見というか、視野が非常に狭いというか...そのような考えを持っておりました。今思うと恥ずかしいのですが。そんな私がなぜ鳥猟を?それは仲良くさせていただいている狩猟仲間に鳥猟が好きな方がいたから、という極単純な理由ですね。

その方は、むしろ四足獣対象の狩猟よりも鳥猟が好きという趣向です。この辺りは好みのですのでどちらが正しいとかはありません。で、今回その方に鳥猟に誘っていただいたわけです。しかもその方はガイドに専念してくれるとの事!私自身も食わず嫌いは良くないだろう、色々な狩猟を行うことによってハンターとしてのレベルが上がるかもしれない、という考えに至りまして重い腰を上げ鳥猟を行う事にしました。

天候
天気:晴
気温:最低気温6℃ 最高気温14℃
日の出時刻:6:46
使用銃:BERETTA AL391 URIKA(28inchバレル)
Hunting Diary
まずは
準備としては...まずは予習ですね。カモのw。狩猟免許の試験以来ほとんど鳥系は勉強していませんでした。お恥ずかしい話です。私が見分けがつくのが、マガモ・カルガモ・コガモ・キジバト・ヒヨドリ・ムクドリ・ハシブトカラス・ハシボソカラスくらいでしょうか。あとはカワウやアオサギ、シラサギといった鳥達。狩猟鳥獣でもカワウは獲ることは無さそうですけど。列挙した鳥達は比較的よく見るからというのもありますね。キジやヤマドリなどは実物を見たことがありません。

ということで、まずは予習、参考文献として鳥猟の特集が組まれている「狩猟生活 VOL.3」を読み直し。実はこの巻はあまり深くは読んでいませんでした。なんせ鳥猟にあまり興味が無かったので。しかし興味を持ってあらためて読み直すと得られるものが多い!マインドセットは大事ですね。勉強になりました。

そして次は、相棒の準備です。バレルを24inchスムースボアバレルから28inchリブバレルへ変更。これはトラップ射撃で使用しているバレルです。まさか狩猟で使用する事になるとは思ってもみませんでした。チョークはトラップで使用しているフルチョークをとりあえずセットして準備完了です。少し据銃練習などのシミュレーションも行っておきました。前日の準備でしたが、久しぶりの高揚感がありました。

狩猟生活


Hunting Diary
当日
私が通っている猟場よりも遠方になるため、5時に集合し出発します。現地に到着したのが6時前半です。まだまだ暗いですが、目星をつけている池などの下見を行います。池を覗くとわずかな月明かりが水面に反射し、うっすらと鳥達のシルエットが見えます。首を折りたたみ寝ているのが遠目でもわかります。自分の心拍数が高くなっていくのがわかります。そのまま何箇所か下見をし、日の出時刻が近づいてきたため、車を駐車し準備に入ります。

これまでの四足獣を対象とした狩猟とは異なり、割と近くに民家などがあります。発砲にはより慎重になる必要があります。日の出時刻とともに明るくなり、徐々に池も太陽に照らされていきます。思ったよりも多くのカモがいます。しかもまだ寝ているカモもいる。鳥は視力がいいため、慎重に慎重に射的距離まで歩を進めていきます。どうみても怪しい人ですが、大事なポイントです。

いざ、相棒を構え据銃しますが、カモ達が群れているため逆に対象を絞れません。どこに撃とう、胸に入ったらダメだよななどと考えているうちにカモ達がこちらに気付き、一斉に動き出しました。これはまずい、そう思うと焦ってとりあえずカモの群れのど真ん中に撃てば中るだろうという浅はかな考えで引き金を引いてしまいました。初の鳥撃ち、初の水面撃ちと初物尽くし。銃声とともに飛び上がっていくカモの群れ。飛び立った跡に残るのは水面の波紋だけでした。連射しようかとも考えましたが池の奥は畑になっているため、結局二の矢は出さずに一旦終了。

正直、群れをなしているカモを見たときに散弾だし、簡単に獲れるだろうと思っていました...甘い考えでした。そして次の池へ...しかし何ヶ所か回りましたが、獲れません。時間もお昼近くになったため、いったん休憩となりました。
なかなか難しいカモ猟。でもこれまで食わず嫌いだったのが悔やまれるくらいの楽しさです。

Hunting Diary
ついに

昼休憩を取った後さらに池を回ります。そしてたどり着いた運命の場所。単眼鏡で池を覗くと、いましたマガモの群れ。多くのマガモが群れています。他にはオオバンやアオサギ、カワウなどもいます。最後の勝負と気合を入れて、池に向かいます。しゃがみながらゆっくりとゆっくりと歩を進めていきます。そして射程範囲に達し据銃します。これまでの反省点を生かし、最も近い場所にいる雄のマガモに狙いを定めます。カモ達にはまだ気づかれていませんでしたが、アオサギが気づき飛び立ちます。次にカワウ。そしてその様子に刺激されたカモ達も飛び立とうとしています。飛び立たれる前に撃つと決めていたので、狙い通り引き金を引きます。鳴り響く銃声とともに激しく羽をバタつかせてもがくマガモ。どのあたりに中ったのかはわかりませんが、入っているのは間違いないです。他のカモ達は一斉に飛び立っていきました。

私が撃ったマガモは少しの間もがいていましたが、そのままひっくり返り昇天していきました。その後カモキャッチャーで相方が無事に回収。初の鳥猟でマガモを仕留めることができ満足です。美しい羽色、思っていたよりも大きい姿。ロシアから渡ってきたマガモ、感慨深いものがあります。

結局、その後は少しばかりコツをつかみ、コガモを3羽(1羽は回収できず)落とし、終猟となりました。これほどまでに鳥猟が楽しいとは...早くやっておけばよかった。そう思える素晴らしい経験でした。課題も多く見つかり、次の出猟が楽しみです。その他には『空気銃』が欲しくなりますねw。散弾銃だと気を使う環境も多々ありましたので... 『空気銃』かなり前向きに検討していきたいと思います。それではまた。

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考察
反省点:これまで狩猟=四足獣といった偏見があったが、鳥猟は非常に面白いという事が明らかとなった。鳥猟の練習にはスキート射撃がいいと言われる理由もよくわかる。今後はスキート射撃も練習に加えていきたい。今回カモがいる池などは民家も比較的近く、また畑に囲まれている事が多い環境であったため、発砲には十分な注意と、飛び上がったら撃たないなど池周囲の環境によって事前にルールを決めておいた方がいいと思われた。
本日の猟果
獲物4(未回収1) 発砲8