雑記#17 書評:哺乳類のフィールドサイン観察ガイド買ってみました!

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前回の記事でも紹介した、これまで観察した樹皮が大胆に剥がされた木。今までは雄鹿がナワバリを主張するために行ったものだと考えていました。しかし、実はツキノワグマが持つ習性に“皮剥ぎ”という行動があることを知りました。つまり、雄鹿が行ったものではなく、もしかしたらツキノワグマが行ったものかもしれない…という考えが頭をよぎりました。

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よくよく考えてみると、私が狩猟の対象としている獲物(鹿や猪など)の生態を知らなさすぎるのではないか?これまでも見落としているフィールドサインは多かったと思います。それが猟果に影響を及ぼしている可能性も否めません。

ここでもう一度勉強してみようと思い立ち書籍を捜し、購入したのがこちら☞

ということで今回は、「哺乳類のフィールドサイン観察ガイド」のどのような点がオススメなのかをお伝えしていきます。あくまで私個人の独断と偏見での書評です...

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哺乳類のフィールドサイン観察ガイドとは?
今回購入した「哺乳類のフィールドサイン観察ガイド」は文一総合出版から出版されている書籍です。日本(本州中心)に生息するほとんどの野生動物が掲載されています。もちろん狩猟対象となっている野生動物も多く載っています。当初は子供向けの書籍かと思っていましたが、そんなことはなく、情報量も豊富で非常に勉強になります。

解説ページと図鑑ページの2つで構成されている本書、解説ページではフィールドサインとは何か?やどこで見つけることが出来るのか?また野生動物の歩行パターンなどが記載されています。図鑑ページでは各野生動物についての説明がされています。

面白いと思ったのは、図鑑ページは野生動物たちがいわゆる生物学的な分類ではなく、歩行パターンで分類されています。ちょっと新鮮さを感じますね。まさにフィールドサインというタイトルに則した記載方法だと思いますw。

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どのような点がオススメなのか?
一通り読み、本書のどのような点がオススメなのか?まとめてみたいと思います。あくまでも個人的な見解です。あしからず...

  1. 猟場で必ず観察する足跡や糞だけでなく歩行パターンも詳細に記載されている点
  2. フィールドサインの他に、発情期など年間の行動パターンが記載されている点
  3. フィールドサインがイラストだけでなく豊富な写真で紹介されている点

といったところでしょうか。
『猟場で必ず確認する足跡や糞だけでなく歩行パターンも詳細に記載されている点』
猟場で必ず観察する足跡や糞が写真で載っています。また糞も新しいものと古いものの比較もされています。さらに歩行パターンも掲載されており、右足と左足の見分け方なども紹介されています。足跡と糞は必ず猟場で観察しますので、非常に勉強になりますね。

『フィールドサインの他に、発情期など年間の行動パターンが記載されている点』
こちらは触りくらいしか載っていませんが、野生動物たちの1年のスケジュールが大まかにわかります。これらを本書一冊で確認することが可能です。

『フィールドサインがイラストだけでなく豊富な写真で紹介されている点』
これ非常に大事だと思います。イラストだとどうしても簡素化されてしまいますし、綺麗すぎる画像になって逆に本物のフィールドサインとの違いが出てしまいます。しかしながら本書で紹介されているフィールドサインは実際の写真で確認ができるため、猟場でも照合しやすいと思われます。

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まとめ
今回紹介した書籍「哺乳類のフィールドサイン観察ガイド」、非常にオススメです。当たり前ですが初心者のハンター、これから狩猟を始めようと考えている方には必ず役に立つと思います。初心者ハンターである私が言うので間違いありませんw。

少しばかり大袈裟かもしれませんが、これまで猟場で観察してきたフィールドサインが正しい知識として繋がった気がします。そうすると自分のデータとなりますので、次回出猟したときはさらに多くの情報を得られる可能性が高まると思われます。おそらく...

余談ですが、熊が剥いだかもしれない木の皮。あれも記載されていました。“熊剥ぎ”と言うそうですね。やはり熊だったのかな?しかしながら雄鹿が剥いだ木も紹介されており、さらにこの二つ似ているんですよね...どっちなのかな?個人的には熊であってほしいですが。次見たらしっかり観察したいと思います。

次回の出猟がさらに楽しみになってきました。それではまた。